木造耐震補強工事
耐震補強の必要性
一方、家屋の倒壊はほとんどありませんでした。それは、確かに家屋の耐震化が進んでいた事もあると思いますが、それだけではありません。地震波の周期によるものと言われています。
被害のほとんどが建物等倒壊による圧死・窒息死であった『阪神・淡路大震災』の地震動の周期は「キラーパルス」と呼ばれ、木造家屋に大きな被害をもたらす周期1秒前後の揺れでした。
『東日本大震災』では、地震波の周期は0.1〜1秒の短い波がほとんどで、木造家屋に壊滅的な被害をおよぼす1秒前後の周期の地震波は、地震の規模の割に少なかった。しかし、海岸付近の家は、倒壊は免れたものの、直後の津波で流されてしまったようです。
このように、地震波の周期で被害が全く違うのです。
ここで、心配なのが2012年 1月に東京大学地震研究所により、マグニチュード(M)7級の首都直下型地震が発生する確率は4年以内で70%とする衝撃の研究結果をまとめ発表されたこと。
この結果を見れば誰でも切迫した状況なことはお分かりでしょう。非常持ち出し品を揃えても、避難訓練を行っていても、まず地震の第1波から生き抜かなければ意味がありません。大地震から『命』を守る有効な対策は、建物の耐震化以外にありません。
特に昭和56年に大幅に耐震基準が改正された為、昭和56年以前の建物は、かなり危険な状態です。(※横浜市では基準に満たすS56年以前の建物には補助金制度があります。
詳しくはこちら→横浜市木造住宅耐震改修促進事業)
日頃から建物の中で過ごす時間の長い高齢者や障害を持つ方。愛するヒト。大切な家族 ・・・・・一刻の猶予もありません。
耐震補強のしくみ
耐震補強の流れ
耐震診断 地震に対しての安全性や耐震改修の必要性を知るために行います。 『倒壊の可能性がある又は可能性がある』と判定された場合は、耐震改修を検討しましょう。 |
耐震設計 住まいのどの部分が地震対して弱いのかを見極め、住まいが地震に対して強くなるよう検討を行い、 耐震改修の為の設計図面を作成します。 |
耐震補強工事 設計図面に従い、補強工事を行います。工事が適正に行われている事を確認するため、 設計者・第三者検査員が現場確認・検査を行います。 |
完成 家族が安心して暮らせる、地震に強い家が完成です。 |
耐震補強について
耐震設計には工事管理も含んで契約をする事がほとんどです。
その費用の目安は、建物の年代や規模はありまり関係せず、一般的に下記のように決まります。
費用 = 設計・管理に必要な日数 × 人件費 / 1日 × 係数(経費など)
具体的な費用は、作成図面の枚数や打合せの頻度、業務体制などによっても異なります。
事前にその内容について、設計者に確認して下さい。
耐震工事レポート
金物紹介
基礎の耐震補強の流れ
Y様 の声
大変満足して喜んで頂いたY様。
最後の日に記念写真を撮って下さいました。
こちらこそ、毎日冷たい麦茶などのお心遣いありがとうございました。皆、毎日気持ちよく作業が出来ました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。
また、HP掲載にもご協力いただきありがとうございます。
Y様邸 耐震工事のポイント
Y様宅は耐震補強壁も26か所と多く、基礎も10m以上での補強でした。耐震補強工事の中では大規模な内容でした。 しかし、一言で壁の耐震補強と言っても、補強内容は各壁違います。内容は構造計算によって算出され、剛性とバランスが重要とされています。 比較的多い補強方法は新しく筋交いを入れ、各構造体の端部を金物で補強します。さらに、構造用合板9mmを張り剛性を高くする補強方法です。Y様宅もそうでした。 しかし、工事を進めていく中で、思いもよらない出来事が、、、『白蟻被害』でした。 上でも説明があった通り被害は深刻で、結局家全周にわたり土台交換となってしまいました。 規模は大きくなりましたが、これを機にしっかりとした補強・白蟻対策が出来ました。 Y様もこれからの生活を安心して過ごせる。と大変満足してくださいました。 |
Y様邸耐震工事 詳細
築年数,規模 | 建築物概要 | 構造評点 | 補強数量 | 金額 | 工期 |
昭和49年築 木造2階建 | 1F床面積:76.44平米 2F床面積:43.89平米 延床面積:120.33平米 | 0.23 → 1.11 | 屋根 なし 2F壁 8箇所 1F壁 18箇所 基礎 10.2m | 設計費 50万 工事費 650万 補助金 150万 | H23年施工 約3ヶ月間 |
M様邸 耐震工事のポイント
M様宅は当初のプランだと外部からの補強が多くありました。しかし、昨年、外壁の塗り替えをしたばかりのM様宅。その綺麗な外壁を壊してしまうのは、もったいなかったので、プラン変更で内壁からの補強に変更することに。 通常は、お客様への日常生活への負担を考慮すると、外部からの補強の方がお勧めなのですが、今回は内壁からの補強にしました。 このように、各現場状況が違うので、当初の打ち合わせ・現調・プランニングが重要なのです。 そして、無事補強が完了し、家の見た目もキレイに!!内側の構造も頑丈に!! M様も『これで安心して生活できる』と大変喜んでいただきました。 色々とご協力いただきありがとうございました。 |
M様邸耐震工事 詳細
築年数,規模 | 建築物概要 | 構造評点 | 補強数量 | 金額 | 工期 |
昭和46年築 木造2階建 | 1F床面積:35.88平米 2F床面積:33.67平米 延床面積:69.55平米 | 0.22 → 1.10 | 屋根 なし 2F壁 3箇所 1F壁 6箇所 基礎 8.2m | 設計費 50万 工事費 330万 補助金 0万 | H23年施工 約1ヶ月間 |
H様邸 耐震工事のポイント
H様宅は基礎はなかったものの、壁補強箇所が多くその中でも、中からの工事が多いお宅でした。もちろん住みながらなので、一箇所一箇所補強しては、移動で大変でした。それでも、お客様が荷物の片付けや移動をしてくださっていたので、工事は順調に進みました。 また、耐震補強のプランも設計図を元にする事が多いのですが、実際工事をすると図面通りでないこともしばしば。H様宅も柱があるべきところに無かったり・・・大事な柱や土台が腐っていたり・・・そんなアクシデントも耐震改修工事には付き物なんです。でも、ちゃんと完璧に補強すれば、地震に強い我が家に生まれ変わります。 H様宅の耐震補強の工事の最中、、、東日本大震災が発生しました。何より無事に工事が終了してよかったです。 H様にも大変満足していただけました。ありがとうございました。 |
H様邸耐震工事 詳細
築年数,規模 | 建築物概要 | 構造評点 | 補強数量 | 金額 | 工期 |
昭和42年築 木造2階建 | 1F床面積:65.96平米 2F床面積:52.58平米 延床面積:118.54平米 | 0.11 → 1.10 | 屋根 なし 1F壁 15.5箇所 2F壁 9箇所 基礎 なし | 設計費 50万 工事費 470万 補助金 150万 | H23年施工 約1.5ヶ月間 |